Case

導入事例

“面的センシング”で真穴みかんの品質と収量を安定化

240ha を LoRaWAN でフルカバーしたデータ主導の水管理モデル

100年以上の歴史を持つブランド産地・真穴みかん。真穴共選では、経験に支えられてきた潅水管理を“データに基づく判断”へ進化させるため、LoRaWAN® による地区全体の通信基盤と 120 台の土壌水分センサーを導入。園地ごとの土壌の違いを面的に可視化し、潅水の最適化と収量の高位安定化を実現しました。令和6年度には、データ活用が増収にも寄与し、共選全体でのデータ活用文化が根付き始めています。 

愛媛県八幡浜市 真穴共選様

JAにしうわ真穴柑橘共同選果部会(以下、真穴共選)は愛媛県八幡浜市にある、100年以上の歴史を持つ国内有数のみかん産地で、主に温州みかんのブランド「真穴みかん」を生産しています。
光センサーなど最新鋭の機械と、熟練作業員の厳しい目による選別を経て、「真穴みかん」ブランドとして出荷しています。

真穴みかん
農家戸数
約180戸
真穴みかん
作付面積
約240ha
年間総出荷量 約8,000t
年間総出荷売上 約21億円
※ 令和7年12月時点

LoRaWANで 240ha をフルカバー 地区全体を “ひとつのセンシング空間”に

真穴地区は起伏のある山間部ですが、標高の高い潅水制御室を軸に LoRaWAN® ゲートウェイ 7 台を配置することで、地区 240ha をほぼ全域カバー。120 台の土壌水分センサーが園地ごとの乾燥差や地温の違いを面的に可視化し、スプリンクラー潅水の判断を経験頼りからデータ主導に転換しました。これにより、共選全体で潅水基準を共有できる仕組みが整い、生産技術の底上げが進んでいます。

【用途の種類】

  • 露地
  • 果樹
  • 鳥獣害

LoRaWAN®ゲートウェイ
中山間地でも7台の基地局で240haの中山間地をエリアカバー

真穴共選 園地

“勘と経験からデータへ” 土壌水分データで潅水を最適化し、増収を実現

120台のセンサーから取得した土壌水分データと現場の状況を突合することで、潅水の妥当性を検証しながら最適なタイミングを見極められるようになりました。結果として、真穴共選では令和6年度に前年比で増収を達成。さらに、勉強会を通じて若手も含めた生産者間でデータ活用の議論が活発化し、共選全体で水管理技術の底上げが進んでいます。

【用途の種類】

  • 露地
  • 果樹

土壌水分センサー
真穴共選全体の土壌水分を可視化

温湿度&雨量センサー
より園地に近い地点の気象条件を把握し、栽培管理に反映

土壌水分データ
データをアプリで確認し潅水判断に活用

気候変動の“実態”を捉え、未来型の水管理へ——マイルドストレスの最適設計

夏場の水管理には“セオリー”がある一方、近年は気候変動により園地ごとの反応が変わりつつあります。土壌水分データを継続的に確認することで、新しいアイデアが生まれ、従来の経験則では見えなかった栽培知見が共有され始めています。これにより、将来的にはより安定した品質·収量の実現が期待されています。

【用途の種類】

  • 果樹

データ活用の議論が活発化
新しい栽培知見を共有し、収量の高位安定化を目指す。

定期的なデータ勉強会
若手を含めて生産技術の底上げを推進。

“面的センシング”で真穴みかんの品質と収量を安定化